改良−足周り1


ショックアブソーバ
ショックアブソーバ
  フロントはクラシックMINI用SPAX、リアはB10サニー用KONIに交換しました。


 フロント            リア
  バンプラバーは自作      ノーマルストロークです
   減衰力が純正よりも若干強く、
  調整もできるので便利です。
   フロントはダイヤルで、リアは
  本体を回して調整します。

   SPAXは少し固めで、KONIは
  とてもしなやかです。




  リアは専用ですので、ボルトオンのはず
 なのですが、スプリングシートの取付軸に
 上手くはまらず、若干修正をしました。

  上側ブッシュは一部SPAX用のを使用して
 います。KONIのは大きすぎたのです。

 一部SPAX用を使用 下側ブッシュは嵌合です

  問題はフロントです。
  下側のステーがブッシュとともに圧入されているのです。これには参りました。
  で、その道の先輩に質問しました。

 Q「1.B10のショックアブソーバをスパックスに交換しようとしているのですが、
   フロント下側のブッシュを介してついている棒は外せないんでしょうか?
   上側ブッシュは簡単に外せたのですが…」

 A『ハマりましたね?B10のトリックに・・・。
  まずFショックのアッパー&ロアブッシュですが ロアはバーと一緒に圧入されて
  いるらしく 無理矢理はずしても もう一度使うのは困難な場合が多いです。
  それでは新品を・・・って思うでしょうがロア側はショックとアッセンブリー交換しか
  できないんです・・・。 でも安心して下さい! ショックアブソーバーは規格モノです
  からショックアブソーバーロアの穴の内径とバーの外径を測定して適合するブッシュ
  を入手すればバッチリです。 ゴム・ウレタン等 材質も選べますよ。』

  なるほど! と思ったのもつかの間、ブッシュを探さなアカンし、圧入をどうするか・・・

  ブッシュを探しました。 でも、どれがイイのか判らず、『もう一度使うのは困難』と
 指摘されましたが、一度移植してみようと考えたのでした。

  残された問題は、キレイに外して移すことです。
  圧入ですから、ある程度大きな力で正確に押し出さないとうまくいきません。
  いろんなサイトを見てみると、油圧か何かを使って圧入している記事を見ましたが、
 そんな道具は持ち合わせていません。

  いろいろ悩んで考えついたのが下記の方法です。
  ヒントは、自転車のヘッドパーツを圧入する方法でした。 その工具はネジの直線
 運動を利用して締め込んで圧入するのです。

  ネジの直線運動はコの字型バイスで、圧入するガイドはパイプを利用しました。


 SPAXのショック      上下ブッシュを外します   簡単に外れます

 純正のショック       圧入されてます       まずは縁を切り落とし

 ブッシュを押し出すパイプを製作 ちょうどいいサイズがなかったので割って拡げました 

 抜ける側にパイプをあて、ブッシュを押し出していきます  何とか抜けましたが・・・

 あてがったパイプに圧入・・・ それを引っこ抜いて、SPAXに圧入します

 圧入完了♪ チョット雑ですが、空回りもしてません

  とりあえずこんな感じで移植できましたが、SPAXが老朽化する今後のことはまだ
 考えていません。フロントもB10サニー用KONIが入手できればイイのですが・・・

リーフスプリング
リーフスプリング

  リーフスプリングは長年のサビで
 固着していましたので、それを除去
 して防錆処理しました。

  また、動きを良くするための改良も
 施しました。

 フロントリーフスプリング    リアリーフスプリング

  まずはフロントスプリングから。


 作業前の状態です 錆サビです

  片方のテンションロッドを取り外します。
  ショックアブソーバの下部ロッドも外します。

 テンションロッド     錆サビです       ブッシュもへたりまくり  ・・・・・

  ジャッキアップして、ロアボールジョイントとナックルスピンドルを切り離します。

 割ピンがなかなか抜けません           抜けた〜         新品を用意しましょう♪

  サスペンションメンバーのロアアームピンを外してロアアームを取ります。
  スプリングが片方解放されます。 勢いよく飛び出します(^_^;)

 外したアーム       リフトアップ量が足りず、スプリングが地面につんのめってます

  本来は、スプリングをメンバー側に固定しておいて、アームを外した後に解放して
 外します。
  反対側のアームはそのままで、スプリングがスッと抜けるのですが、リフトアップ量
 が足りず、苦労しました。

  外したスプリングのサビ取りにかかります。

 ポロッと何かが・・・     リーフバンドがちぎれてました

 センターボルトを外してバラし、CNSベベルで錆を落とします おおかた落ちましたがヒドイ段付き・・・

  センターボルト&ナットはカシメられていますので、ネジをなめないように注意して
 外します。 バラせたら、とにかくサビを取りまくりました。

  サビ止めします。

 浸透性防錆剤RP-1です 奥深くのサビにも作用  防錆第一段階完了

  奥深くのサビは取りきることができません。
  POR-15の防錆塗料だけでも封じ込めは可能ですが、念のため浸透性のRP-1を
 使用しました。


 ダメ押しPOR-15塗布  曲がり方に違いが   ゴムとフッ素樹脂    フッ素樹脂を貼り付け

 外れたバンドはアーク溶接して完成♪

  何を勘違いしたのか外れたバンドのことを忘れていて、塗装後に溶接しました。
 数年後、ここから錆びる可能性が大きいです。
  塗料乾燥後、リーフ間の摩擦を減らすためにフッ素樹脂の板を貼り付けました。
  ゴムシートも挟みたかったのですが、センターボルトの頭が独特の形状のため
 他の長いもので流用することができず、断念しました。

  いよいよ装着です。

 サポートラバーを外し  センター位置を合わせて アームを持ち上げて   反対側はスプリングの
 ロアアームピンを外し               ピンをセット        端をジャッキアップ
 スプリングをセット

 ロアアームを取り付け ボールジョイントを結合

  簡単に書いてますが、実際はピンがなかなか通らなかったり、ボールジョイントが
 供回りしたりで大変でした。 願わくば二度としたくない作業です。


  次はリアスプリングです。

  アクスルホーシングとスプリングを切り離します。

 ショック下部とスプリングシートを外します    外した状態       

  Uボルトとナットの固着に手こずりますが、フロントほどの苦労ではありません。

  いよいよスプリングの取り外しです。
  アクスルはジャッキアップして、ウマかホイールでホールドしておくと作業しやすい
 です。

 シャックル部を外し   フロント側のピンを外し、スプリングを抜きます

  スプリングはシャックル部から抜きます。フロント側は捻るようにしないと外れません。
  恥ずかしながら、それに気づくまで時間がかかってしまいました。

  バラしてサビ取りにかかります。

 やっと抜けた♪    車検の際に軽く塗装して頂いたのですが、接触面のサビのすごいこと!

  フロントと同じく、センターボルト&ナットはカシメられています。普通の頭部形状
 ですので、無理矢理外しました。

 CNSベベルでサビを取って、凹みのサビはカーバイトバーで削りました

  RP-1とPOR-15で防錆します。
  スプリング端面にはフッ素樹脂、センターにはゴムシートを取り付けました。
  センターボルト&ナットはステンレスの少し長いものに交換しました。

 奥深くまで錆びてます 封じ込められた??  ゴムシートと樹脂をカット 

 サビによる凹みだらけ 完成♪        ゴムシートです それを挟んだためか隙間が・・・

  装着は外した逆の順に行えば済みます。
  ホーシングとスプリングのズレにだけ注意する必要がありますが、フロントよりは
 楽です。

 スプリングの艶の違いに御注目♪


  作業後の感想・・・・・
  フロントのほうはあまり分からないのですが、リアは格段に動きが良くなりました。

  下地処理さえ問題なければPOR-15は密着の良い塗料です。こういう動きのある
 パーツにも問題なく使用でき、サビを封じ込められますのでオススメです♪

 
スプリングシート
スプリングシート
  スプリング周りで気になったのがこのパーツです。
  もちろんブッシュも劣化しているのですが、それはまだ交換していません。

  リアスプリングはこの部品を介してホーシング
 と結合されています。
  金属部分の接触を避けて、軋み防止を図って
 いるものです。
  弾力はありますが、スプリングとの接触面が
 変形していましたので交換することにしました。
 が、2006年春時点ではメーカー在庫なしでした。  

 まともにも見えますが・・・
  かなりヘタっています

  ないのなら、作ってしまえ、旧車パーツ♪(字余り)
  すべてのものをそうするほどの力量はありませんが、これくらいなら何とかできます。
  で、早速製作してみました。

 10mm厚ゴムシートをカットして   ゴムのりで貼り付けて  見た目は・・・     純正より厚いです

  モロに素人工作ですが、金具とUボルトで挟まる間の緩衝材ですから、その機能さえ
 すれば問題ありません。
  装着後は、後輪からのロードノイズが多少緩和されました。

  しかし・・・・・
  一つ大きな間違いを起こしていました。
  リアアクスルは、リーフスプリングによって前後位置を保持しているのですが、その
 位置決めをこのパーツも担っているのです。
  リーフスプリングのセンターボルト&ナットと保持金具との位置決めを担う部分がない
 ために走行中に徐々にズレてしまっていました。


 センターがずれてます
  左写真を御覧頂くとお判りのように、わずかです
 がズレてしまっています。
  このままですと進行方向に対してホーシングが
 直角にならず、アクスルステアやタイヤの変摩耗
 を起こしてしまいます。


  走行中、キュッキュッという音もしてましたので、早急な改善が求められました。

  まずは本来の寸法を計測しました。

 内径 約16.1mm  外径 約25.8mm

  市販品でサイズの合うゴムがあれば良かったの
 ですが、そんな都合のイイことはありません。
  ゴムシートも余っていましたので、作ってみること
 に・・・


  Φ25mmのパイプを購入して、適当な長さにカット。
  バイスで押しつけて、無理矢理切り出しました。

 パイプをカット   ゴムシートにバイスで押しつけ     押し切り

  切り出したゴムに穴を開けます。
  しかし、ゴムは曲者です。見事に失敗しました。

 キレイに見えますが横から見ると・・・  パイプをジグにして穴開け        なんじゃこりゃ?

  パイプでの押し切りですが、一気にスパッと切ることができず、またゴムが逃げて
 しまうので、横から見ると台形になってしまいました。
  穴開けのほうは、16mmの太いキリを入手したのですが、先端がブレていたために
 必要よりも大きな穴が開いてしまいました。
  作り直しするにしても、方法を変更せねば同じ失敗をする可能性が高いし、キリが
 ないので(?)、とりあえず修正することにしました。

 ゴムシール補修剤を盛りつけます

  何とか形になってきました。

 まだイビツですが・・・          そこそこな形状に

  要はズレなきゃイイのです。
  かなり妥協して、取り付けてみました。

 上下それぞれにセット         何とか落ち着きました

  ここの部分は少しキツめにハメ合うようになっています。
  製作したパーツも偶然にそうなりましたが、少しキツ過ぎました・・・・・
  せっかく盛りつけたゴムを削って、やっとのことで装着完了です♪
  これでようやく走行中のキュッキュッという異音はなくなり、快適になりました。

バンプラバー
バンプラバー
  スプリングのヘタリによる"天然車高短"になっているフロントサスペンション。
  純正のバンプラバー(パーツ名:バウンドバンパー)では底づきしてしまっているので、
 ストロークを少しでも確保するために工作してみました。

  これはボクのクルマの写真では
 ありません。
  本来の車高より数cm下がった
 状態でこのくらいの隙間があるの
 ですが、さらにヘタると底づきします。

  そこで当初取り付けたのがこのストッパーです。
  M8のボルトに電子機器の底等に付けるゴム脚
 を組み合わせました。
  これでストロークは確保されたのですが、問題
 も発生しました。
  度重なるスプリングの衝撃で、ゴム
 が破断してしまったのです。
  受け止めるゴムの面積が小さすぎた
 のと、写真のようにボルトとゴムの
 接点が少なかったのが原因です。



  突き上げられたスプリングの衝撃を受け
 止めた上に破断させないためには、ゴムを
 大きくし、サスペンションメンバーに確実に
 接触していることが必要です。
  ストロークが少し犠牲になるのですが、
 大型のゴムを使ってみました。

  純正バンプラバー並の大きさですが、
 少しだけ長さが短いのでストロークを稼げ
 ます。



    根本的にはヘタったスプリングに活を入れる(!)のが必要なのですが、少しは
   乗り心地が改善されますので、試してみては如何でしょう?